30年を超える日本語教師歴を誇る筆者が初級の教え方を懇切丁寧に説明する。第1巻では,「文脈化」と「個人化」を手掛かりに,初級日本語教育の問題に立ち向かう教授理念が語られる。
- 「文脈化」=特定の文法・語彙項目を指導するとき,「誰が・誰に向かって・何のために使われるものであるか」を明示して指導すること
- 「個人化」=特定の文法・語彙項目を使って表現練習するときに「必ず学習者個々人の経験・感情・思想が表現されるように」支援すること
- 「文脈化」・「個人化」の教室活動
- 「文脈化」・「個人化」のための仮名導入と発音指導
- 「文脈化」・「個人化」のための文法用語と敬語指導
- おまけ:漢字指導のアイデア
- 「おわりに」と「12のテーゼ」=入門,初級の日本語教育は,これからも重要性が増していくでしょう。それを見通したテーゼ。学習者主体の教室で,教師はメンター。教師も自己開示をする。クラスはコミュニケーションの場。・・・楽しいクラスを展望する。
2018年発行予定の第2巻では初級の文法・文型100項目を「文脈化」「個人化」するアイデアが紹介されるという。待ち遠しい。
- 単行本:228ページ
- 出版社:ココ出版
- 著者:川口義一
- 価格:2400円+税
- ISBN-13:978-4904595817
- 発売日:2016/12/20
- 興味をお持ちの方は,上記の表紙画像をクリックしてください。