世界、そしてアジアにおいても、テロや暴力行為のリスクは増しているなか、暴力的過激思想に社会はどう向き合うのでしょうか。2016年にバングラデシュで起きたダッカ・レストラン襲撃人質テロ事件や、2019年のスリランカ連続爆破テロ事件などにみられるように、テロ行為のリスクは、国境を越えたより深刻な問題となっています。そして、日本にとっても、「暴力的過激思想に感化される人々」の起こしたテロ行為は、オウム真理教の事例を鑑みると、身近な問題として考えることができます。一方で、「暴力的過激思想に感化された人々」に対する社会復帰支援のプログラムは数少なく、彼らが置かれた社会状況に十分配慮したサポートが限られている現状を無視することはできません。
こうした状況を背景に、笹川平和財団アジア事業グループでは、パキスタン ラホール経営技術大学准教授 Fatima Waqi Sajjad氏、インドネシア Search for Common GroundのMuhammad Faisal Magrie氏をお迎えし、パキスタンとインドネシアの現状についてご報告をいただきます。そのうえで、オウム真理教の被告人・被疑者への社会復帰支援をサポートした立正大学 心理学部教授 西田公昭氏と、社会宗教学の見地からオウム真理教の研究をおこなっている國學院名誉教授・国際宗教研究所宗教情報リサーチセンター長の井上順孝氏をお招きし、「暴力的過激思想に感化された人々」の「社会復帰支援」は果たして可能なのか、可能だとすれば何が求められるのかについて、議論を行いたいと考えております。多くの皆様のご参加をお待ちしています。
- 日時:2020年1月17日(木) 17:30~19:30(17:00受付開始)
- 会場:笹川平和財団ビル11階 国際会議場
(銀座線虎ノ門駅より徒歩1分、あるいは霞ヶ関駅より徒歩5分)
〒105-8524 東京都港区虎ノ門1-15-16(地図) - 主催:笹川平和財団 アジア事業グループ
- プログラム
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国際シンポジウム「暴力・過激思想と社会はどう向き合うのか:パキスタン、インドネシア、オウム真理教の事例から考える」 17:30 – 17:35 開会挨拶 大野修一 (公益財団法人 笹川平和財団 理事長) 17:35 – 17:55 「パキスタンにおける脱過激化の取り組みと高等教育」
Fatima Waqi Sajjad氏 (ラホール経営技術大学 政治学・国際関係学科 准教授)17:55 – 18:15 「インドネシアにおける暴力的過激思想への取り組み:シリアからの帰還元戦闘員の社会復帰とその家族」
Muhammad Faisal Magrie氏(インドネシア、Search for Common Ground プログラムマネジャー)18:15 – 18:35 コメント:西田 公昭氏(立正大学 心理学部 対人・社会心理学科 教授) コメント:井上 順孝氏(國學院大學 名誉教授・国際宗教研究所 宗教情報リサーチセンター長) 18:35 – 19:00 ディスカッション
モデレーター:小川 忠氏(跡見学園女子大学 文学部人文学科 教授)19:00 – 19:30 質疑応答 - 使用言語:日英同時通訳
- その他:参加費無料、申し込み先着順
- お申込について:参加ご希望の方は、2020年1月15日(火)17時までに、https://www.spf.org/seminar/list/20200117.html よりお申し込みください。お問い合わせは、笹川平和財団アジア事業グループ(林(早)、高橋、山田 03-5157-5160)までお願い致します。