■シンポジウム 「日本語学習者はどのように文章を理解しているのか ―目の動きから見えてくるもの―」3月3日(土)

本シンポジウムの目的は,文章理解のプロセスに見られる日本語学習者の困難点を明らかにし,その成果を読解教育の実践の場に生かすことにある。
読解教育では,語彙力・文法力が一般に重視されるが,その二つは文章理解の必要条件にすぎない。語彙力・文法力を生かして読み取った文の意味をベースに,
①背景知識を活性化させる力
②表現意図を読み解く力
③文章展開を推論する力
を用いて初めて,文章の十全な理解が可能になる。本研究は,語彙力・文法力といった静的な知識ではなく,オンラインの処理過程で発揮される①~③の動的な能力を考察の対象とし,その源泉となる文脈情報を学習者がどのように用いて理解 (あるいは誤解) しているかを,目の動き (視線走行実験) の結果も併せて,日本語母語話者や学習者相互の比較のなかで明らかにすることを目指すものである。

講演者
石黒 圭 (国立国語研究所 日本語教育研究領域 教授)
浅原 正幸 (国立国語研究所 コーパス開発センター 准教授)
コメンテーター
鈴木 美加 (東京外国語大学大学院 国際日本学研究院 教授)
発表者
井伊 菜穂子 (一橋大学大学院 言語社会研究科 大学院生)
烏 日哲 (国立国語研究所 日本語教育研究領域 プロジェクト非常勤研究員)
田中 啓行 (国立国語研究所 日本語教育研究領域 プロジェクト非常勤研究員)
張 秀娟 (中国華南農業大学 外国語学院日本語学科 講師)

開催期日:平成30年3月3日 (土) 10:00~15:00
開催場所:国立国語研究所 講堂 (東京都立川市緑町10-2)
定員:200名 (参加費 無料)
参加申し込み:rpp[at]ninjal.ac.jp (シンポジウム受付担当) までご連絡ください。 メールアドレスの「[at]」を「@」に置き換えてください。 メールの件名を「3月3日参加申込」として,次の情報を本文に記入してください。
氏名, 所属, E-mail
http://www.ninjal.ac.jp/event/specialists/project-meeting/m-2017/20180303-sympo/