なぜ彼らは日本語ができないのか?――失踪、病気、自殺といった技能実習生をめぐる問題において、「言葉」の問題は決定的である。今や留学生の数を超える技能実習生たちには、どのような日本語教育が必要なのか。受け入れる我々は、彼らにどのように向き合っていくべきなのか。国内外の異なる立場の関係者の思惑に迫りながら、かみ合わない制度の実態と課題を浮き彫りにする。 まず、これまでの外国人労働者受け入れの経緯とともに技能実習制度・技能実習生の現状を整理し、彼らが各送り出し国でどのような制度・教育のもとに日本にやってくるのかを明らかにする。そして、受け入れ機関で行われている日本語教育や職場でのコミュニケーションの実情から、今後のあるべき交流を展望する。さらに先行事例として台湾、韓国の外国人労働者受け入れ制度の概容と課題を確認し、少子高齢化への対応を考える。 特別補論として、技能実習生の日本語能力の口頭アセスメント結果を掲載し、日本語能力にかかわる具体的な問題と需要を検討する。
- 出版社 : 大阪大学出版会 (2021/10/13)
- 発売日 : 2021/10/13
- 言語 : 日本語
- 編著 : 真嶋潤子(他に著者多数)
- 定価 : 6,000円+税
- 単行本 : 432ページ
- ISBN-10 : 4872597389
- ISBN-13 : 978-4872597387
- 寸法 : 21 x 14.8 x 2.5 cm