■『日本語学校教師に国家資格 新法成立、2024年4月施行』

日本経済新聞5月26日より
『日本語学校教師に国家資格 新法成立、24年4月施行』

日本語学校の教育内容などを国が審査・認定する制度を定めた日本語教育機関認定法が26日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。日本語学校の教師には新設する国家資格の取得を義務付ける。施行は2024年4月。一定の期間後、認定されていない日本語学校は留学生を受け入れられなくなる。

政府が留学生の受け入れを拡大するのに伴い、日本語学校も右肩上がりで増加。教育内容などにばらつきがあると問題視する声が出ていた。日本語学校や教師に「お墨付き」を与えることで質の向上につなげる。

新制度では、日本語学校の教育内容や施設・設備、生徒の支援体制などを国が審査し、要件を満たした学校を認定する。留学生が確認しやすいよう、多言語でネット上で公表。国が日本語学校に報告を求めたり、勧告・是正命令を出したりできるようにもなる。

日本語学校の教師には国家資格「登録日本語教員」の取得を義務付ける。基礎と応用に分かれた筆記試験の合格と、実践研修(教育実習)を取得要件とする。国が認めた養成機関で課程を修了した場合は基礎試験が免除される。

29年3月までの経過措置の期間中、現職教師は資格取得に必要な実習が免除される。資格を取得しないと、現職教師は日本語学校で教えられなくなる。

文科省は新たな制度で日本語学校への信頼が高まると期待。外国人労働者を雇用する企業や自治体との連携が進み、日本語教育の環境整備に資するとみている。